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指輪やペンダントについていたダイヤモンドが外れてしまったことはありませんか?外れてしまったダイヤモンドが単体で買い取ってもらえるのか気になりますよね。買い取りされたものがそのままの状態で売られることは少ないので、外れてしまったルースだけでも特に問題はありません。
むしろ買取業者はダイヤモンドのみの状態にして取引をしていることがほとんどです。売却されたダイヤモンドはオークションにかけられて海外へ輸出されたり国内で再び製品に加工した後で販売されたり、買い取りを行っている店舗が店頭で販売するなどさまざま。
ダイヤモンドのほとんどは再加工されますので、基本的にルースだけでも大丈夫です。
ダイヤモンドの指輪とルースのダイヤモンドでは、買い取りされる価格にどのくらいの差があるのか気になりますよね。買い取りを行っているショップのサイトでは、ダイヤのみの価格を公開しているところがほとんど。
ダイヤモンドの指輪の買取価格を公開していても、金属部分の価格がマイナスになるだけです。ダイヤモンドの価格は「4C」と呼ばれる評価を基準に査定評価されています。
そのため、ルースのダイヤモンドだからといって価格が変わるわけではありません。しかしダイヤモンドだけでなく金属部分も買い取りしてもらえますので、ダイヤモンドが外れてしまっても必ず保管しておいてください。
ダイヤモンドの指輪にはブランドの指輪とノンブランドの指輪がありますが、ブランドの指輪の方が買取価格は高くなる傾向に。なぜ同じダイヤモンドなのに買取価格が変わるのでしょうか?
ブランドの指輪は、ブランド毎に定められた厳しい基準を満たしている品質の高いダイヤモンドを選別しています。デザイン自体に価値が認められているので付加価値があり、そのままのデザインで高く売れる可能性が高いため高価買取をしてくれるのです。
ブランドの指輪はダイヤモンドの価格にブランドのネームバリューが上乗せされますが、ノンブランドの指輪はダイヤモンドの価格のみ。ケースや保証書などの付属品が付いていると高額買取に繋がるようです。
カルティエは、フランスの宝職人ルイ・フランソワ・カルティエが1847年に創業したジュエリーブランドです。英国の国王エドワード7世に「王の宝石商にして宝石商の王」と言われたカルティエは、王室のジュエリーを手がける名門ブランドでした。
世界中の王族や貴族を魅了し、現在も世界5大ジュエラーのひとつと称されています。現在日本では銀座に本店を置き、全国に32店舗を展開しています。
カルティエは、アール・ヌーヴォー時代に世界で初めてプラチナジュエリーを作ったことでも有名です。プラチナを使用することで、レースのような繊細なデザインが可能となり、その革新的なカルティエの技術は「プラチナ革命」とも言われたほどです。
当時の建築様式にも多く見られる透かし模様や曲線を取り入れたデザインは「ガーランド・スタイル」と呼ばれ、世界中の人に愛されました。カルティエのダイヤモンドコレクションは、受け継がれてきたジュエリー職人による伝統の技で、数々の名品を世界へ送り出しています。
カルティエコレクションの「ソリテール1895」シリーズは、1895年から婚約指輪としての人気を不動のものにしました。高額買取を期待できる逸品と言ってもよいでしょう。
1970年代にニューヨークで生まれた「LOVE」シリーズは、ビスモチーフとオーバルシェイプが特長的です。「愛を封じ込める」「永遠の愛」などの意味を持つため、愛の証として恋人たちの定番リングになりました。
中古のカルティエジュエリーの買取価格は、定価の「約20~40%前後」が相場となっているようです。
1832年創業のティファニーは、アメリカを代表するジュエリーブランドです。ニューヨークの中心にあるトランプタワーの隣に本店を置いています。
こまどりの卵のような色彩とされる「ティファニーブルー」はアメリカの色商標登録にもなるほどで、その色を見れば誰もがティファニーと分かるコーポレートカラーです。
創業者であるチャールズ・ルイス・ティファニーは、ダイヤモンドに多大な情熱を注ぎ「キングオブダイヤモンド」と称されていました。
現在でもダイヤモンドへのこだわりは変わりなく、4Cのクオリティ基準にティファニー独自の「存在感(プレゼンス)」のクオリティ要素を加え、厳しい鑑定を行っています。
また、ティファニーはシルバーにも力を入れており、低価格でデイリーユースとしても購入しやすいことから、若い女性からも多く支持されています。
日本の80年代バブル期に爆発的なヒットとなったオープンハートは、近年のドラマの影響で再ブレイクしているようですね。
ティファニーのダイヤモンドの買取価格の相場は、定価の「約20~30%程度」とされています。つまり、60万円程度のクラッシックソリティアの中古品を買い取ってもらうと約15万円前後になるということです。
1999年に発表されたリング「ルシダ」はティファニー独自のスクエアカットで、その独創的なデザインが魅力です。
ネックレスでは、ダイヤモンドのサイズを予算によって変えられる「バイザヤード」も人気です。買取価格は、18金0.07c tで約7~8万円程度が相場です。
イタリアのジュエリー名門ブランドと言えばブルガリです。ソティリオ・ブルガリが1884年にローマに創業しました。
宝飾から始めたブルガリは、時計や香水などにも事業を拡大し、高級腕時計のブランドとしても世界一流です。日本では日本橋紀尾井町に本店を置いていますが、2007年にオープンしたブルガリ銀座タワーは、広い売り場面積となる旗艦店となりました。
ブルガリは色彩豊かな輝きが特徴で、クラシックとコンテンポラリーを融合させたスタイルが多くのファンに支持されています。1950~60年にかけて、古代様式やギリシャ様式を基本とした「流行にとらわれない独自のスタイル」を確立させます。
当時、カラーストーンは単色で使うことが通例でしたが、複数のカラーストーンを組み合わせる斬新なデザインで「カラー革命」を巻き起こしました。
並行輸入品が多いブルガリの革製品に関しては、他のブランドよりも買取価格が低い傾向にありますが、ジュエリーは輸入品も少なく、特にブルガリのダイヤモンドは高品質であるため高額買取されています。
買取価格の相場は、定価の「約30~60%」が目安です。
ダイヤモンドを高額買取してもらえるブランドをまとめてみました。
ヴァン クリーフ&アーペルは、1906年にパリのヴァンドーム広場で創業されたフランスのジュエリーブランドとして知られています。
時計や香水、ジュエリーを中心にした商品は創業後数年でパリのトップブランドとしての地位を築くほどの人気を誇り、モナコ公国の公室御用達ブランドになるなど世界的な評価も高いです。
非常に幻想的かつフェミニンなデザインを得意としており、ヴァン クリーフ&アーペルでは最高品質の「4C」基準を満たしたダイヤモンドのなかから、さらに「Character」を合わせた5C基準のダイヤしか取り扱わないという徹底ぶりも見せています。
ダイヤモンドに限らず、ビーズを組み合わせたデザインのペルレや四葉のクローバーをモチーフにしたアルハンブラといったラインが人気です。
比較的若い人でも手を出しやすい金額のラインナップもあるため、幅広い世代から注目されています。
そんなヴァン クリーフ&アーペルの買取相場は定価の30%~50%前後。日本ではカルティエやブルガリほどの知名度はありませんが、非常に高品質なダイヤモンドを使っていること、ブランドの人気が高まっていることから買取価格は安定している傾向にあります。
ハリー・ウィンストンは、世界でも有数の品質と人気を誇るダイヤモンドジュエリーのトップブランドです。もともとダイヤモンドを扱う会社を立ち上げていたハリー・ウィンストン氏が1932年にニューヨークの5番街に設立した会社で、世界的でも指折りの希少なダイヤモンドを多数所有したことでも知られています。
たとえば、持ち主がことごとく破滅してしまうことから「呪いのダイヤ」とも呼ばれた青色の「ホープダイヤ」も所有品のひとつです。
601カラットものダイヤを分割した、40.42カラットの「レセト3」は当時の海運王であるアリストテレス・オナシスがジャクリーン・ケネディーと婚約するさいに贈られました。
このように、数々のダイヤモンドとダイヤモンドジュエリーを扱うハリー・ウィンストンには数多くのファンがいます。
どんな状況でも輝きを失わない無色のものだけを採用する、裸眼では傷や不純物が見えないレベルのダイヤだけを使う、カラット数を犠牲にしてでもダイヤが美しく輝くカットを追求するといったダイヤモンドに対する神経質なまでのこだわりが世の女性を惹き付けているのです。
また、各種リングのデザインも地金をできるだけ細くして宝石の美しさを際立たせるものになっており、ダイヤそのものを楽しみたいという人からも人気があります。
非常に高額なジュエリーが多いことでも有名なハリー・ウィンストンの買取価格は幅が広く、定価の「約30%~80%」が相場になっている場合が多いです。
ダイヤモンドを語るうえで、デビアスを外すことはできません。デビアスは、1800年台に南アフリカで生まれた会社です。一時は世界のダイヤモンドの90%を掌握していたともいわれる、ダイヤモンド業界の帝王いってもよい存在でした。
ダイヤモンドの採掘、管理、販売ルートのすべてをつくりあげたデビアスは、日本において「永遠の輝き」「婚約指輪は給料の3ヶ月ぶん」といったダイヤモンドのイメージそのものをつくった会社でもあります。
ただ、歴史の流れとともにデビアス社における一強状態は少しずつ是正されました。現代では数あるダイヤモンドジュエリーブランドのひとつにおさまっています。ジュエリーブランドとしては後発ですが、非常に高品質なダイヤモンドを使っており人気は高いです。
ジュエリーブランドとしてのデビアスは、2017年の6月に銀座店を閉店して日本から完全撤退しています。それでも、定価30万円から50万円の「INFINITY WHITE GOLD BAND」の買取相場が25万円であるなど、買取率は高水準です。
ノーブランドのダイヤモンドでも、もちろん品質に見合った価格で買い取ってもらえます。
ブランド品が高額な価格で買い取ってもらえるのは、「ダイヤモンドの品質+そのブランドの知名度の高さ」が買取価格に反映されるためです。
鑑定書はなかったのですが、カラーやクラリティ、カットのすべてが非常に素晴らしく、質も高いダイヤモンドです。ここまでの品質でありながら、1カラット以上もあるのは大変貴重とのこと。このダイヤモンドはリングに装着されており、リフォームするために外しました。しかしリフォームすることなく、そのまま保管していましたが、使い道もないため買取を依頼することにしたようです。ダイヤモンドの質も良く、輝きも素晴らしいものだったので買取額も高めの価格になっています。
ルースダイヤモンドを購入しましたが、使用することなく保管していたそうです。大粒のダイヤモンドで大きさは文句の言いようがないダイヤモンドでしたが、カラーがEカラー、カットはVery Goodという品質。またクラリティはⅠ1と、内包物が多いダイヤモンドであったため、やや輝きが劣るという品質でした。そのため査定額は38万円程度になっています。もしも内包物がないようなダイヤモンドであれば、さらに高額な査定が期待できるでしょう。
0.3カラット程度のルースダイヤモンドの買取事例です。内包物が比較的少なく、カットの評価を除けば非常に質の高いダイヤモンドだといえます。また状態も欠けやキズなどのダメージがなく、とても綺麗な状態でした。0.3カラットと言う小粒だったため4~5万円の買取相場になっています。カラット数が大きければ希少性が増し、より高値の査定が期待できるでしょう。
古くなった指輪のリフォームを行った際に不要になったメレダイヤモンドの買取事例です。メレダイヤモンドは買取業者によっては査定を行わないケースもあるため、査定を依頼する前に確認しておく方が良いでしょう。メレダイヤモンドの場合、欠けるなど破損していることが多いのですが、今回はどのメレダイヤモンドも非常にキレイな状態だったとのこと。一粒一粒は小さいのですが、トータルすると0.6カラット以上になっています。そのため買取額は5千円~8千円という金額に。
全国宝石学協会の鑑定書があったダイヤモンドの買取事例です。本来は立て爪の指輪に付けられた大粒のダイヤモンドでしたが、サイズが変わりダイヤモンドだけを大切に収納していたとのこと。ダイヤモンド自体のカラーは無色に近く、やや黄色がかった状態です。内包物も多くはなく、微小の結晶がある程度。ただしカットグレードはPoorと低めでしたが、石自体も大きく再研磨することもできるため、マイナス査定とはなりませんでした。これほどまでの大粒のダイヤモンドは珍しく、一粒だけで存在感を放っているでしょう。
女性に高い支持を得ているピンクダイヤモンドは、状態にもよりますが無色のダイヤモンドよりも高値で取引されることが度々あります。市場で出回っている商品のほとんどが人工的に着色したもので、天然のピンクダイヤモンドはかなり稀です。今回の商品の場合、ソーティングがあり、高品質なファンシーピンクが天然のものとわかる状態。そのため0.218カラットと決して大きくはありませんが、無色のダイヤモンドよりも査定額は上回る金額になっています。
中央宝石研究所から出されたソーティング付きのルースダイヤモンドの買取事例です。0.74カラットと比較的大きなダイヤモンドで、4C全てのグレードが非常に高く品質の良いダイヤモンドでした。またハート&キューピッドというカットになっており、婚約指輪や結婚指輪のダイヤモンドとして非常に人気のあるカット法です。そういったカット法も踏まえ、高品質のダイヤモンドであるという点も高額査定になっているポイントと言えます。
本来は指輪にセットされていたダイヤモンドでしたが、指輪に大きさの刻印が刻まれていなかったため、指輪から一旦外しダイヤモンドの大きさを正確に測定したそうです。鑑定書が付属しており、Eカラー、クラリティがVVS1、カットがEXCELLENTという状態になっています。1カラット以上と、それ未満では価格が大きく変動しますが、今回は1カラットだったため高額査定が実現。品質も高いため85万円以上という査定額になっているのでしょう。
パッと見ると無色のルースダイヤモンドに見え、依頼者本人も無色のダイヤモンドと思っていたようです。しかし鑑定士がダイヤモンドを丁寧に査定すると、無色のダイヤモンドではなくファンシーカラーの質の高いピンクダイヤモンドと判明。そのため想定以上の価格での取引になっています。状態にもよりますが、人気の高いピンクダイヤモンドの場合、透明なダイヤモンドよりも高値で取引されることも多いでしょう。
クラリティはI1でしたが、状態としてはSI2よりのダイヤモンドでした。光の反射も綺麗にあり、色も白く見える状態。5カラット以上という大粒のダイヤモンドであったため240万円という高額査定になっています。大粒のダイヤモンドの場合、ほんの少しの質の状態によって数万円も査定額が変わってしまうことがあり、品質・状態が良ければ高額な査定がつくでしょう。