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ダイヤモンドのカットの種類

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ダイヤモンドの評価基準のひとつであるカットについてわかりやすくまとめました

人気の7つのカット!あなたのダイヤモンドはどの形状!?

ダイヤモンドの評価基準である4Cの一つであるカットは、ダイヤモンドをより輝かせるための大事な要素です。カットは大きく分けて「ブリリアント」「ステップ」「ミックス」の3種類。今回はその中でも人気な7種類のダイヤモンドの形状、シェイプの特徴を紹介していきましょう。

ダイヤモンドの人気のカット

ラウンド

ラウンドと名のつく通り、真上から確認すると円形に見えるダイヤモンドです。「ラウンドブリリアントカット」とも呼ばれています。光の屈折や反射を計算して58面体にカット。さまざまな方向から入った光が全て上部から放たれ、美しく輝きます。婚約指輪のほとんどがラウンドカットのダイヤモンドだと言われているほど、ポピュラーなシェイプです。

オーバル

ラウンドカットに近い輝きを放つのがオーバルダイヤモンド。オーバルは英語で卵型、楕円型の曲線を指す言葉です。表面に小さなカットが多数あり、美しい輝きを放ちます。リングやネックレス、イヤリングなど幅広く使用されているシェイプで、身につける人に力強くも優しい印象を与えます。

ペアー

洋ナシのように片方が尖り、もう片方が丸みを帯びたシェイプをしていることからペアーという名前をもっているラウンドカットの変形版。涙の雫にも似ていることからティアドロップとも呼ばれています。ネックレスとして身につけると女性らしさを演出でき、指輪に使用した場合は指を細く見せるカットです。

マーキーズ

ポンパドゥール夫人が侯爵の称号を授かった時に流行していたことから名付けられたとされる、侯爵の名前を持つカット。猫の瞳のようなアーモンド形をしており、実際のカットより大きく見えるという特徴を持っています。リングやネックレスに小さなマーキーズカットのダイヤモンドを散りばめることで、より美しさを際立てることができるでしょう。

ハート

愛の象徴でもあるハートのシェイプのカット。アメリカやヨーロッパでも人気の高いカットで、日本では結婚・婚約指輪に使われることが多い若い女性向けのシェイプです。ネックレスやイヤリングなどにアクセントとして使用すると個性的な形状が女性らしさを演出します。

プリンセス

ミックスを代表とするカット。細かなカットによって強い輝きを放ちながらも気品を感じることから、プリンセス(お姫様)カットと呼ばれています。イギリス王室のキャサリン妃のエンゲージリングとしても有名。ラウンドブリリアントカットの次に人気なカットで、正方形の形をしています。角が傷付きやすいため取り扱いには注意が必要です。

エメラルド

もともとはエメラルドに使用されていたステップカットであるため、エメラルドと呼ばれているカット。長方形のシェイプをしており、角がカットされています。平面の箇所が多いため、ダイヤモンドの高い透明度による独特の輝きが特徴です。カットの正確さや、平面のバランスによって宝石の評価が変わります。

ダイヤモンドの形状は買取り価格にも影響がある!?

ダイヤモンドは紀元前から古代インドで採取されていたと言われており、当時は丸く磨いたダイヤが好まれていたそうです。14世紀に入ると、パリで研磨職人によるダイヤモンドの加工が始まりました。以降さまざまなカットが生み出され、ダイヤモンドは注目されていきます。

現在ダイヤモンドのカットで一番人気が高いのは「ラウンドブリリアントカット」。ダイヤモンドの輝きを最も引き出すことができるカットといわれ、精密に計算されたカットからあふれ出す輝きは見る者を魅了します。次いで「プリンセスカット」や「エメラルドカット」も人気です。需要が高いダイヤモンドの形状は買取り手が見つかりやすいこともあり、買取価格にも影響。特にラウンドカットはリングやネックレス、イヤリングなど幅広いジュエリーと合うポピュラーなカットです。高い買取価格が期待できますので、買取を予定している方は今一度シェイプを確認してみてはいかがでしょう。

ラウンドのカットグレード

ラウンドカットにだけある「グレード」

ダイヤモンドのカットの方法には様々な方法があり、どの方法が優れているかは一概に言い表すことはできません。しかし、様々なカット法の中でラウンドカットは唯一評価基準が定められており、ダイヤモンドのグレードを表すことができます。カットグレードとは、カット面(ファセット)や、どのような角度が付けられ研磨されているのか、ダイヤモンドと光がどのような相互作用を引き起こすのかを評価するものです。より美しい輝きを放つラウンドカットの方が市場価値は高くなると言えるでしょう。

ラウンドカットは非常にポピュラーで、技量があれば他のカットよりもしっかり輝きを放ちます。そのメリットを最大限生かすため、ラウンドカットにはグレードが存在するのです。もしグレードがなければ、鑑定士によってダイヤモンドの評価が異なってしまい、適正な価格で取引することが難しくなってしまうでしょう。

グレードの種類

カットグレードは、特にダイヤモンドの輝き具合引き出しているか、を見ることを目的に設定されています。

グレードは優れているものから順にExcellent・Very Good・Good・Fair・Poorと、5段階で表されます。さらにカットグレードを表す評価項目の中に「研磨具合」と「対称性」の評価もあり、それらも優れているダイヤモンドを3Excellentまたはトリプルエクセレントと表すこともあるようです。トリプルエクセレントと評価されたものは、最上級のグレードであり非常に貴重なダイヤモンドと言えるでしょう。

評価基準

カットグレードを決める項目はいくつかあります。その項目をクリアすることによって、より質の高いダイヤモンドとして認められることになるでしょう。

参照元:BRILLIANCE(https://www.brilliance.co.jp/engagement/select/cut.html)

ハートアンドキューピット

ハートアンドキューピットはH&Cとあらわすこともあり、ダイヤモンドをスコープで見た際に尖ったキュレット側にハートや、テーブル側に矢が見える現象のことです。これは優れたカット技術が施されたダイヤモンドしか現れないデザインであり、プロポーズのためのダイヤモンドに用いられるなど人気の高いカットになります。

ただし、このデザインはリングやネックレスになってしまうと、ハートのデザインを確認することができません。もし仮にこれでプロポーズを行うなら、最初はルースの状態で渡し、ハートや矢印のデザインを相手と見るのもいいでしょう。

GIAのグレード自体には含まれていませんが、ダイヤモンドの評価を行う際に通常のエクセレントよりもH&Cをより高く評価する傾向にあります。

買取価格への影響

ダイヤモンドを売却する場合、相場にもよりますがグレードによって10~20%程度影響を及ぼすと言われています。そのためダイヤモンドを売却する際は、このカットグレードも見てみた方が良いかもしれません。とはいえ素人には確認が難しいので、鑑定書がない場合はきちんとダイヤモンド鑑定士のいる宝石買取店に行った方が良いでしょう。

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