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「永遠の輝き」と言われているダイヤモンド。天然の物質では最も硬い鉱物とされています。
皆さんご存知の通り、天然ダイヤモンドとなると希少価値がすごく高く、今日では安価な代用品も数多く出回っている状態。天然のもの以外にも様々なダイヤモンドが市場で売買されています。
では一体、天然ダイヤモンドと人工(合成)ダイヤモンドの違いは何なのでしょうか?見分け方のポイントも含めて紹介していきます。
宝石店で売られているダイヤモンドは大きく分けて3種類。「天然」「人工(合成)」「模造」に分けられます。どんな違いがあるのか、それぞれ紹介していきましょう。
人の手が加わっていないダイヤモンド。地球内部、地下100kmの非常に高温高圧な環境で生成されます。地球上で最も硬い鉱物で傷つきにくいのが特徴。屈折率が高く、強い輝きを放ちます。
天然ダイヤモンドと同様に炭素でできています。天然との違いは、名前の通り人工的に成分を合成して作られているという点。様々な大きさのダイヤモンドを自在に生成できるのが魅力ですが、結合が乱れやすく、美しさにやや欠ける面があります。
ダイヤモンドに似せた石で作られた模造品。偽物と言われているのがこの模造ダイヤモンドです。例えば「キュービックジルコニア」「モアッサナイト」「スワロフスキー」など。
天然ダイヤモンドと同じく炭素を含んでいる「キュービックジルコニア」は、模造ダイヤモンドの代表格と言われています。
天然ダイヤモンドは、模造ダイヤモンドや人工(合成)ダイヤモンドと違いがあり、いくつか見分ける方法があります。ここで見分け方のポイントをチェックしていきましょう。
天然ダイヤモンドは熱伝導性が高く、水をはじく性質をもつ為、ハーッと息を吹きかけてもすぐに曇りがなくなります。
とがっている方を上にして、新聞などの細かい文字を読んでみます。カットによりますが、天然ダイヤモンドは屈折率が高い為、文字が見えることはありません。
模造ダイヤモンド「キュービックジルコニア」は密度が高く、重さは天然ダイヤモンドの2倍ほど。ずっしりとした重さを感じたら天然ダイヤモンドではない可能性が高いでしょう。
天然ダイヤモンドは、主に指輪やネックレス、ピアスなどのジュエリーとして使われています。硬さをいかし、研磨材として利用されることもあります。
人工ダイヤモンドは、天然ダイヤモンドと同じくジュエリーとして使われている他、光学的利用や放電器、工業機械での切削・研磨の道具として利用されているのが一般的。1978年には、アメリカが金星に向けて送り込んだ人工衛星の窓にも利用されました。
最近では、ダイヤモンド販売の大手デビアス社が人工ダイヤモンドブランドの「ライトボックス」というブランドを発表し、 手頃な価格で人工ダイヤモンドの販売をすると注目を集めています。
天然ダイヤモンドと人工ダイヤモンドは、成分的にあまり変わりがなく、見た目や性質も非常に似ていることから、宝石として楽しむうえでは大きな違いはありません。しかし、値段は全く異なり、中古の模造ダイヤモンドとなれば値がつかないことがほとんどで、価格に大きな差があります。
磨かれる前でしたら、天然ダイヤモンドと人工(合成)ダイヤモンドは肌合いなどの違いがあるので容易く見分けられるのですが、市場に出回っているほとんどは既に磨かれてジュエリーになったダイヤモンド。その磨かれたダイヤモンドを肉眼で見分けるのはとても難しくなっています。正しい鑑定を依頼したいときは、専門的な知識を持った鑑定士がいる、信頼のおける宝石店を選ぶのがおすすめです。