公開日: |更新日:
高く売れる宝石といえばダイヤモンドをイメージする人は多いはず。ただ、手持ちの宝石にダイヤモンドがないからといって、高額買取を諦める必要はありません。ここでは、ダイヤモンド以外で高く売れやすい宝石の種類や特徴、宝石を高く売るためのポイントについて紹介します。
200種類以上ある宝石のなかでも四大宝石として名高いのが、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドです。四大宝石は希少性と美しさから人気があり、中古市場においても高く売れやすい傾向にあります。
宝石の代表格とも言えるダイヤモンドは四大宝石のなかでも特に人気が高く、高値で売れる宝石の1つです。ダイヤモンドが高く売れやすい理由としては人気の高さはもちろん、4Cと呼ばれる世界共通の評価基準があるため。明確な評価基準があるので買取店としても価値の評価がしやすく、多くの買取店がダイヤモンドを積極的に買い取っています。
ダイヤモンドの買取金額は4C(重さ・輝き・色・透明度)の評価によって左右されやすいほか、最もキレイに輝くとされるラウンドブリリアントカットのダイヤモンドに高値がつきやすい傾向にあり。また、希少価値の高い濃いピンクやブルー、イエローなどのカラーダイヤモンドも、質が高いものだと高額買取を期待できます。
幅広い年代の女性から人気が高く、宝石の女王とも呼ばれるルビーは、中古市場での相場が比較的安定しており、高値で売れやすい宝石です。
ルビーの価値を決める評価の基準となるのが、「赤の色味」。深みのある色と透明感の強いものに価値があるとされ、特にピジョン・ブラッド(鳩の血)と呼ばれる鮮血のように濃い色をしたものは、最高峰のルビーとして高く評価されています。
ピジョン・ブラッドは産出地であるミャンマーからの供給量が減っており、希少価値がさらに高まっているルビーです。
神秘的な青い色をしていることから、中世ヨーロッパにおいて聖職者に好まれた宝石です。
サファイアのなかでも価値ある宝石として認定されるのが、ミャンマー(ビルマ)で採掘されたもの。ミャンマー産のサファイアは発色の良さと透明感のある美しさが特徴で、特に希少性の高いロイヤルブルーは最も評価されるサファイアです。
また、スリランカ産のオレンジとピンクの中間色をしたパパラチアサファイアも現在では滅多に採れないことから、ファンシーカラーサファイアのなかでも非常に価値が高いとされています。
クレオパトラからも愛されたとされるエメラルドは、現在でもダイヤモンドに次いで人気の高い宝石です。
エメラルドは内包物(インクルージョン)が少なく、緑色の濃いものが高額買取されやすい傾向にあります。特にコロンビア産は、内包物の少なさと色の濃さ、透明感といったほかの産地にはない質の高さから高値がつきやすいのが特徴。ただし、コロンビア産であっても、色が薄く内包物の多いものだと査定額は低くなってしまいます。
また、エメラルドはほかの宝石よりも硬度が低く、割れや欠けが起きやすいため、高額買取を目指すなら取り扱いには十分に注意しましょう。
アレキサンドライトは1830年に発見された比較的歴史の浅い宝石で、日中と夜で見える色が変化するのが特徴です。
ほかの宝石だと色の濃いものが高く評価されますが、アレキサンドライトは色の明暗が重視されます。そのほかにも、アレキサンドライトならではの変色性が強ければ強いほど、希少価値が高くなる傾向にあり。アレキサンドライトの主な産地はスリランカやブラジル、ロシアで、最も高値がつくのがブラジル産です。特に1ct以上のエメラルドは、非常に高い価格で取引されています。
希少性の高いアレキサンドライトでも0.3以下のものだと流通量が比較的多いため、高価買取はあまり期待できないとのこと。また、合成のアレキサンドライトも出回っているので、鑑別書があれば必ず持っていきましょう。
パライバトルマリンは、サファイアやアクアマリンとはまた違う青や緑色をした宝石です。産出量の少ない希少性と唯一無二の色味から、カラットあたりの相場がダイヤモンドより高くなることも。パライバトルマリンのなかでも人気が高いのが鮮やかなネオンブルーのもので、かなり高額で取引されています。
パライバトルマリンは希少性の高さからプロの鑑定士でも鑑別が難しいため、鑑別書があると査定で有利になる可能性があります。
色のついている宝石はダイヤや貴金属と違って評価基準や相場が決まっていないため、宝石の価値を見極めてくれる鑑定士が在籍しているかどうかが重要なポイントになります。宝石鑑定の資格を持っていない買取店を選んでしまうと宝石の価値が分からないので適切な値段をつけてもらえず、高額買取を叶えられません。
そのため、買取店を選ぶ際は鑑定士の有資格者に査定してもらえるかどうかを確認しておきましょう。
鑑定書や鑑別書がなくても買い取ってもらえるお店もありますが、宝石の価値を証明するためにも鑑定書や鑑別書があれば必ず持っていきましょう。特にダイヤ以外の希少性が高い宝石は鑑定士でも鑑別が難しいことがあるので、鑑別書があれば高額買取につながる可能性があります。
宝石は皮脂やホコリを吸着しやすく、短い時間の着用でもくすみの原因になります。せっかくの宝石の輝きが失われてしまい、査定額にも響きかねません。高額買取を狙うのであれば、査定をお願いする前に洗浄しておきましょう。ただし、熱湯や硬いブラシでの洗浄は割れや傷の原因になるため、洗浄する際はやわらかいブラシに食器用洗剤をつけてぬるま湯で丁寧に行なうのがポイントです。
宝石に欠けや傷があると査定額が大きく下がってしまうため、査定に持ち込む際は専用ケースや緩衝材などを使ってしっかりと梱包しましょう。最も硬いとされるダイヤモンドであっても、一定方向からの衝撃には弱く、割れの原因になります。運搬時のトラブルで査定に影響しないよう、梱包や運搬には細心の注意が必要です。
宝石は査定士の鑑定力や業者の販路の多さによって査定額が大きく変わってしまうため、複数の業者に査定を依頼して比較することが大切です。査定を依頼する際は、見積書の作成もお願いしましょう。見積書の発行を嫌がる、または買取査定額があいまいな業者は信頼性が高いとは言えないので、高額買取を期待できない可能性があります。