宝石買取ハンドブック » 宝石高価買取のための鉄則集 » 宝石の種類によって価値は変わる

宝石の種類によって価値は変わる

公開日: |更新日:

ここでは、宝石の種類と特徴について紹介します。ひと口に宝石といっても、さまざまな種類があり、価値もそれぞれ異なってきます。また世界中には希少価値の高い宝石もたくさん存在し、同じ宝石でも重量や質、色によって価値が大きく違ってくるのです。数ある人気の宝石のなかから6つをピックアップしているので、宝石が持つ価値を知る参考にしてください。

宝石の種類と特徴

アメシスト

深い紫色の輝きを放つアメシスト。その美しさから、王冠の宝飾品として使われたり、卒業記念に使用されたりと祝い事に関わることが多い宝石です。19世紀まではエメラルドやルビーと同じくらい希少価値が高いとされてきましたが、最近ではリーズナブルな価格で手に入れられるようになっています。

アメシストは「紫水晶」と呼ばれるほどキズがほとんどなく、肉眼ではインクルージョンが確認できないほど透きとおっているのが特徴。透明感のある美しい紫色で人々を魅了しています。オーバルまたはラウンドなどでカットされることが多く、サイズは標準的規格サイズのものが多いようです。

スピネル

ヨーロッパにて、王冠の宝飾品として使われていたスピネル。ルビーと見せかけられたりすることもあり、混同されることもありますが、スピネルはルビーよりもピンク寄りの赤色になっています。元々消費者がほとんどいなかったスピネルですが、ルビーの代替品のような役割を持ってからは、どんどん需要が上がってきているようです。

8月の誕生石として有名で、サードニクスやペリドットに追加されました。古代に東南アジアの鉱山によって大きなスピネルの原石を発見し、王はもちろん皇帝の財産となった話が伝えられています。

アクアマリン

海の爽やかさを表すような色を持つアクアマリン。薄い水色でピュアな印象が特徴的です。その色から、海水にちなんでアクアマリンと付けられたと言われています。古くからの言い伝えではアクアマリンが会場で船員の安全を守っているといわれていたのだとか。

3月の誕生石として知られているほか、幸せな結婚を反映される宝石ともいわれています。本物の水のような透明感を放っており、クラリティの高さは折り紙付き。青とうっすらとした緑を兼ね備えている2色の宝石としても知られています。

トルマリン

10月の誕生石としても知られるトルマリン。多彩で鮮やかな色合いを持つため、宝石の中でもカラーバリエーションが多いのが特徴です。100種類もあるため、カメレオンジェムというニックネームがついています。トルマリンは、シンハラ語で混ざり合ったという意味を持つ「トゥルマリ」から由来しています。他の宝石の原石と混同されて一緒にされたという歴史的ないきさつがあるそうです。

トルマリンは、加熱をしたり圧力をかけたりすると、帯電を起こすことがあります。そのため、和名では電気石と呼ばれることもあります。トルマリンは三方晶(さんぽうしょう)で出てくるため、一般的な鉱物で3辺の柱面を持つものは他にありません。

アイオライト

アイオライトは、紫を意味するギリシャ語のIOS(イオス)から由来しています。コロンブスよりも5世紀早く北米大陸を発見したバイキングが太陽の位置を確かめる際、光の眩しさを防ぐためにアイオライトの薄片を利用したことが伝えられています。

強い多色性を持つアイオライトは、ある視点から見ると青色から紫色に変化。別の視点から見ると淡黄色から無色になるため、ウォーターサファイアとも呼ばれていたそうです。最良の色であれば、タンザナイトにも匹敵する美しさを持っています。費用はリーズナブルなため、消費者にとって魅力的といえる宝石です。

ガーネット

ガーネットは、地質学者であるキャンベルブリッジにより、ケニアのツァボ国立公園で採掘されました。ガーネットというと赤い色を想像しますが、ほかにもグリーン、オレンジ、ブルーなどの豊富な色があります。エジプトの墓で見つかった赤いガーネットのビーズネックレスは、5000年以上も古い歴史があります。

このように赤いガーネットは長い歴史を持っており、一般的に普及している宝石といえます。反対にグリーンのガーネットは、形成が難しいことから希少価値が高いのが特徴です。1月の誕生石として知られるガーネットは、日本だと18周年の記念石にあたります。

ダイアモンド

天然で最も硬い炭素の同素体です。ダイヤの価値はその時々で変動するのですが、株式のように単一の取引所で価格が決定されるのではなく、世界中の大規模取引所によって価格は異なります。

ルビー

ダイヤモンドの次に硬く、光り輝く赤色が美しい宝石です。内包物が少なく、透明度が高いかどうかで価値が決まります。買取の特徴としては、明るすぎても暗すぎてもダメです。

エメラルド

緑の宝石の代表です。内部に傷があるのが特徴で、これが天然のものだという証拠になります。衝撃に弱いので取り扱いには注意が必要です。エメラルドは基本的に高値で取引されます。

パール

貝から取れる宝石で、人気の白以外にも様々な色があります。加工が簡単なので、アクセサリー作りに使われることが多いです。養殖真珠を始めた影響でパールが多く出回ったので、比較的安値で取引されます。

サファイア

青い宝石と言えばサファイア。ルビーと同じコランダムという鉱物の一種です。赤いものはルビーと呼ばれ、それ以外の色のものをサファイアと呼びます。サファイアは濃い色味の方が高値がつきやすいです。

オパール

遊色効果が強く、光を浴びたときにキラキラ美しい光を放つのでとても人気の宝石です。石によっては虹色に見えるときもあり、この輝きはオパール以外の宝石では見ることができません。オパールは色の種類が豊富なのですが、希少価値の高いブラックオパールは高値で取引されます。

トパーズ

黄色っぽい色みのトパーズは、正しく研磨すればダイヤモンドにも負けないほどの輝きを放つ宝石です。赤みのある黄金色のインペリアルトパーズはピンク系やブラウン系のものよりも高く売れます。

ジェード

ミャンマーで多く採掘されているジェードは、緑だけでなく、赤や白、オレンジ、灰などカラーバリエーション豊かです。ジェードの査定は難しく、技術がある査定士でないと正確な査定価格を出してくれません。

アレキサンドライト

ロシアでは、皇帝の宝石と呼ばれるほど美しい宝石です。光の当たり具合で青緑になったり、赤になったりします。希少価値が非常に高いので、驚くほどの高値がつくことがあります。

珊瑚

ムラがなく、血のような色をしています。珊瑚は柔らかくて加工しやすいので、アクセサリーの材料としてよく出回っています。独特な光沢があるので、落ち着いたアクセサリーに仕上がります。また、買取では色が濃くなればなるほど価値が上がっていきます。

まとめ

ダイヤモンドやルビー、エメラルドなどといった一般的なジュエリーのほかにも、美しい宝石はたくさん存在します。アメシストやトルマリン、アイオライト、ガーネットといった、名前は知られていてもあまり一般的に価値を知っている人は少ないという宝石も数多く存在。そのほか、希少価値が高いものも多く、古くから親しまれているものもあります。高価なものはもちろん、手に入りやすい価格で販売されている宝石も。

気になる宝石があったら価値や歴史を調べてみると、意外な事実が隠れていて興味が沸いてきますね。

関連ページ

宝石買取ハンドブック

宝石高価買取のための鉄則集
買取店選びのポイント
ノーブランドの宝石買取
買取相場を知っておく